私には、ひとつの読書グセがあります。
映像化をきっかけに、原作を読みたくなってしまう。
このブログの初投稿で書いた『憧れの作家は人間じゃありませんでした』も、ドラマの配信前に原作を読みたくなって本屋をはしごしました。そして東野圭吾さんの作品でも、これまでたびたび同じことをしてきました。
今回読んだのは、**東野圭吾さんの『白鳥とコウモリ』**です。
※この記事ではネタバレは書きません。
作品の基本情報
『白鳥とコウモリ』東野圭吾(幻冬舎)
- 単行本:2021年4月16日発売
- 文庫版:2024年4月3日発売(上下巻・各本体800円+税)
- 2026年に実写映画化が決定
どんな物語?(ネタバレなし)
物語は、ひとりの弁護士の遺体が発見されるところから始まります。
捜査が進むなかで浮かび上がる、ある人物の存在。そして、過去に起きた事件と、現在の事件がつながっていく——。といった導入だけでも、私からすれば続きが気になってしまいます。
さらに、被害者の家族と加害者の家族が真相に迫っていくという内容が、これまでにない展開で心惹かれました。
「事件の謎を追う」というミステリーの枠組みでありながら、そこに描かれるのは事件そのものだけではありません。そのあたりが、この作品のいちばんの読みどころだと感じました。
読もうと思ったきっかけ
映像化がきっかけで原作を読むことが多い
冒頭にも書きましたが、東野圭吾作品の映像化をきっかけに原作を読むということが、これまでにもたびたびありました。
今回も、映像化を知ったことが読むきっかけです。
映像で観る前に原作を読んでおきたい。映画の世界感を、まずは文字で味わっておきたい。そんな気持ちになるんですよね。
評判・口コミを見て気になった
そしてもうひとつ、評判や口コミを見て気になったというのもあります。
多くの方が高く評価している作品だと知って、これは読まねば、と。
読んでみて感じた魅力
① 登場人物の心情描写が深い
いちばん心に残ったのが、登場人物の心情描写の深さでした。
事件の謎を追うだけの物語ではないんです。それぞれの立場に置かれた人たちが、何を思い、何に苦しみ、どう向き合っていくのか。その内面が、とても丁寧に描かれています。
物語の冒頭では、多くの登場人物がどのように関わっていくのか全く想像がつかなかったのですが、話が進むにつれ、意外な関係性が事件の裏側で綿密に影響していくことがわかります。
ミステリーでありながら、人間を描いた物語でもある。そこにぐっときました。
② テーマが重く、考えさせられる
そしてもうひとつ。テーマがとても重く、考えさせられる作品でもあります。
軽い気持ちで読み流せるお話ではありません。読んでいる間、そして読み終わってからも、ずっしりとしたものが心に残ります。
でも、それは決してつらいだけの読書ではなくて。簡単に答えの出ない問いと向き合う時間そのものが、この作品の価値なのだと思います。
娯楽として面白いだけでなく、読んだあとに何かを考えさせてくれる。そういう本に出会えると、読書っていいなと改めて思います。
気づけば一気に読み進めていました
ハードカバーでボリュームがありながら、気づけば一気に読み進めてしまいました。
……これ、私の悪いクセでもあります。以前の記事にも書いたのですが、読むことに集中しすぎて時間を溶かしてしまいます。笑
でも、それだけ引き込まれてしまうということ。「次はどうなるんだろう」と、ページをめくる手が止まらなくなる作品でした。
重いテーマを扱いながら、読ませる力がすごい。さすが東野圭吾さんだなと感じます。
こんな方におすすめ
この作品は、幅広い方におすすめしたいと思います。
- ミステリーが好きな方
- 人間ドラマ・心情描写のある物語が好きな方
- 読み終わったあとに考えさせられる本を読みたい方
そして、これから映画を観る予定の方にも。
私自身がそうであるように、映像で観る前に原作を読んでおくと、その世界をより深く味わえるのではないかなと思います。もちろん、映画から入って原作を読むのも素敵ですよね。
ちなみに、映像では加害者家族を演じる松村北斗さんの表現力に期待しています!!
おわりに
重厚で、深くて、それでいて一気に読ませてくれる。そんな作品でした。
読書って、時間を忘れさせてくれるだけでなく、自分の中に何かを残してくれるものだなと、改めて感じています。
映像化も控えているので、これから手に取る方も増えそう。気になっている方は、ぜひ読んでみてください。
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